六本木・国立新美術館・平泉展

JUGEMテーマ:羊毛フェルト 


今年も1月23日〜2月4日まで六本木国立新美術館で開催される
平泉美術協会主催の第25回記念平泉展に出品します。



タイトル「生・旺・墓」せい・おう・ぼ 
「天国へ旅立った猫に寄り添う子猫と最後の別れの挨拶をする成猫」 

この作品が今回の私の第25回記念平泉展の出品作品です。
この度、マツダ賞を受賞しました。

最初は作品名が「生・旺・墓」で 
副題を…「子猫 の新しい命を生、 成猫の旺盛な命を旺、終焉を向 かえた命を墓として
3つに分け対比させることによって それぞれの命の光を表現する」としていたのですが…

なんだか解りづらい…意味がわからない・・・との指摘をうけ
タイトルはそのままに 副題を…
「天国へ 旅立った猫に寄り添う子猫と最後の別れの挨拶をする成猫」と変更しました。 

一番苦労したのは終焉の命の表現、、、今まで命の光を表現しようとして、
ひたすら光を追いかけてきたので光の断片が猫人形全体に存在しているのです・ ・・

その為、ただ猫人形を横たわらせただけでは
ただ猫がふざけて横になっているように見えてしまう のです。

どうしたら命の光が消えたように見えるのか・・・
今度は必死になって命の光の断片を消去していく作 業になりました。 
しかし・・・命の光の断片を削除された猫人形は猫人形どころか!!
ただのぬいぐるみになってしまうのです。

無機質なヌイグルミを横たわらせているのでは意味がありません。
今度はまた猫人形として命の光の断片を再注入しつつ
部分的に緊張と弛緩を織り込みながら再現することにしました。

次の問題は表情です。 
いかにも病を患っているような苦悶の表情や老衰のようなやつれた顔を
再現しては説明的になり、 お涙ちょうだい的なものになってしまうので・・・

考え抜いた末に、安らかな表情で旅立った感じを表現することにしました。

また終焉を表現するにあたり菊の花や百合の花をそえて
仏花的・葬送的なアプローチも考えましたが、
それはあまりに誰でも思い付きそうなことだし
六本木・国立新美術館という日本の芸術の最先端の地に出品するには
あまりにもダサイということでボツにしました。

命の光を追い続けて更なるレベルUPをするために、
まさか命の光の終焉を表現しなければならないとは ・・・
猫人形制作とはなんて奥の深い世界なのだろうか! ! 
出口の無い迷路のようでもあるけれど、、 、 
だからこそ人生をかけて取り組める頼もしい相手なのかもしれない。 
と思う今日この頃です。

2月4日まで六本木・国立新美術館・平泉展内で公開しています。 
この作品を見たい人はポンギにGO!! 


※ちなみに生旺墓とは東洋哲学の中に説かれてるものです。 
世の中の全てのものは、始まりがあり、旺盛になる時期があり、やがて終焉を迎えます。
これを繰返しながら終わることなく輪転していくのです。 
つまり墓(ぼ)と言っても終わりだけを意味するものではないし、
悲しいものでもないのです。

生旺墓 に関して詳しく知りたい人はテキストをコピペして検索してみましょう。
 私の説明より詳しくは教えてくれるサイトがいっぱい 有りますよ(^^)




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